秘密
投稿日:
234
0
10
1
その日はいつもと少し違った
普段は店から家まで
真っ直ぐ送ってくれるのに
その日は別の店舗に行く用事に
流れて付き合っていた。
いつもより長い帰り道。
そのほんの少しの違いと
あの人に振られた私が
重なって、崩れた。
ありがとうございました
じゃ、また明日。
頭に回された
大きな手が
私を店長に引き寄せ
重なった。
目が合う
私はあの人じゃない
妻子持ちの
歳上の男に向けて
微笑んだ。
づきちゃん。
いつだって 悲しむことでしか あなたへの愛を 確かめることが出来ない