見えない光12
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すっかり陽も沈み、薄暗い道を二人で歩く。
数分前から続いている沈黙。
「何で黙ってんの、黄瀬」
「え、いや別に……」
朝望っちはこちらを一瞥し、変なの、と呟いた。
「いつもは煩いくらい話すのに」
「うーん……あ、じゃあ!この間……」
「自慢話したら速効で沈めるから」
冷めた視線が突き刺さり、口をつぐむ。
「どうしろってんスかぁ〜」
「いや、自慢話しか無いのかよ」
「……あるっスよ」
足を止めると、少し先を行った彼女も立ち止まって振り向いた。
怪訝そうな顔。
そう。聞きたい事があるんだ。
「質問、してもいいっスか?」
「……何?」
彼女の瞳を真っ直ぐに見据える。
名無しさん