智さんに 雨 宿 り

• 大野智
• 嵐

続き…
芝居でもトーク番組でも、ここ一番という時に、絶妙なボケで笑いをとる。

近頃、ある自覚が、彼に芽生え始めた。きっかけは親友の変化だった。
その親友とは、彼の歌を録音したり、真面目な話をしたりする間柄だった。
「でも、だんだん僕の方が飽きてきて『なんかおもしろいの録ろうよ』ってはじけ出したら、彼もどんどんノッてきて、僕にすべてをさらけ出してくれるようになった。そいつに、『今まで、アホしたかったのにできなかったけど、お前といて変わったわ』って言われときは、すごくうれしかったんだよね」
自分がちょっと背中を押しただけで、相手が変わる。自分の行動で大勢の人を解放できればうれしい、と思うようになったのも、そのとき。「使命かもしれない」とまで感じたという。
同時に、自分以外には身近な人だけに楽しんでもらえればいいと考えていた表現活動を多くの人に見てもらいたい、という欲も生まれた。