壱話
俺が目で追う先には必ず
『これ、お願いしますね』
最近隊長に昇格したばかりの佳那の姿がある。
「隊長。これ、違うっすよ」
『あわわっ!!いっけない!!間違えてました、こっちです』
「相変わらずおっちょこちょいですね」
楽しげに笑う佳那と隊士。
沖田はキッと口を結ぶ。
あの笑顔、ほんの二、三週間前までは俺だけのものだったのに。
佳那は元一番隊所属の隊士だった。
そして今は土方に腕を買われ、十一番隊の隊長。
沖田とは別の隊になった。
佳那と今話していたのはその十一番隊の隊士。
仕事柄仕方ない話でも、
嫌なものは嫌なのだ。
ほぼ毎日、ほぼ22時に更新っっ!!! *連載中* 短編をちょくちょく出して行く予定です 最近はスランプ??というか全く妄想が働きません(...