りぼめる
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「もう、お父さんとの約束なんて気にしないでよ………。あたしは一人でやっていけるから……」
だから放っておいて。
そう言おうとしたがジョットさんに口付けされ飲み込まれる。
「なんでよ……」
名残り惜しそうに離れてく唇。
ポツリ呟いた言葉にジョットさんは小さく笑った
「君が好きだから。………って言ったら君は信じる?」
ジョットさんが頬を優しく撫でる。
あたしはその手を包んで笑ってみせた
「…………信じる」
潤んだ視野のせいか、やけに世界が輝いて見えた。
◇
「兄さん!!早く早く!!」
「待て!!○○!!!」
庭から聞こえる声につられ、ジョットは足を止めた。
大きく形とられた窓から外を見れば、手入れのいき届いた庭とその中を走る男女がいる。
続く
名無しさん