りぼめる
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無事公演も終わり○○は控え室に戻っていた。控え室のドアを開けたら化粧台の上に1輪の赤いバラが置かれていた。
108本目のバラ。○○はゆっくりと化粧台に向かい、そのバラを持った。バラの下に置かれていたカードに気づいた○○はそのカードを持った。
「なにこれ」
裏を返したら見慣れた字で「いつもの場所で待ってる」と書いてあった。○○は弾かれた様にバラとカードを持ったまま控え室を飛び出した。
淡いブルーのドレスは走りづらい上にヒールのため何回も足を持つらせながら細い廊下を走る。ドレスの端が揺れ、生地の上で光るスパンコールが蛍光灯の光を浴びてキラキラと輝く。
通用口のドアを開けて、いつも彼と落ち合う駐車場に向かう。
続く
名無しさん