『うつろな愛』6
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―・―・―
―――数分後
「っまぁ!何これ店出せるって!やっべー」
「大袈裟。こんなもん誰でも作れるだろ」
「喧嘩売ってんのか?」
うまいうまいと俺の即席料理を頬張る環津。つい俺の口角が上がってしまう。
「あー満腹ー!ごちそうさん」
「…」
何とも言えない、むず痒くなる沈黙が俺達の間を漂う。
その時
二階からもの凄い足音と共に高倉が駆け下りてきた。
「環津ちゃんっ車出して!早よぅー!」
「おっ間に合ったか。大和、ちょっと行ってくるな!」
そう言うと、慌ただしく高倉と環津は出て行った。
余りにも唐突すぎて、俺は呆然と、もの凄いスピードで去っていく赤のアクセラを見ていた。