「…ほら、あんたの」
幻想郷では事有る毎に宴が開かれる
何か有る度…いや、何も無くてもかも知れない
特段、何かを奉る訳でもなく
別段、何かを祝う訳でもなく
この日の宴もそうだった
何とは無しに皆が集まり
何て事無い話で盛り上がり
酔いが回ったのか赤ら顔の現人神
敷布に寝そべる魔法使い
その横で仙人は対照的に物憂げな顔
老獪な子鬼は酒を撒きながら謳って踊り
生真面目な半人半霊は罰ゲームでパシらされ
無邪気な妖精は親友に良く似た雲を見付けて大喜び
横から葉擦れの音を連れてそよいだ夜風が
彼女たちの肌をゆっくりと撫で
髪を、服を、しめやかに揺らして流れてゆく
同時に、新しいアルコールの香りが風上から漂ってきた
何時の間に隣に来たのだろうか
振り向くと、辟易しつつも赤らめた顔を綻ばせた紅白の巫女が
酒の注がれた茶碗を此方に向けて差し出していた
〜アルバム説明〜 ・東方project 関連バム 俺のメインバム 東方projectに関わる画像を貼っていく ・まぁ、珈琲でも飲もうか 俺のサブバム...