テニラノ

忍)…夏祭りは毎年あるんやし、今年くらいは別にええやろ

時)！

忍足君はぼそっと呟くようにいった。

白)謙也、そんな言い方ーーー

時)もうええっ

時音は私の腕をぐいと引いた。

美)え？

時)今年は美夢と行ってくる??来年も再来年もずっとずっとっ……謙也なんてしらんっ

時音は明らかに怒っていた。

忍)はぁ??

時)謙也なんてずっと補習しとき！

時音は私の腕を引っ張ったまま教室を出た。

美)っ時音

教室を出て女子トイレへと連れて行かれた。

時)…ごめん、美夢。私らの喧嘩に巻き込んでもうて

時音は今にも泣きそうな顔だ。

美)別にええよ？でも、忍足君のことは…

時)ええねん。もう……いつものことやしな…

ぐすっと時音は鼻をすする。

美)時音っ、私お祭り初めて行くんや！

時)そうなん？

美)せやから、楽しもっ！

私は時音に笑いかける。