あの頃のまま。43
哀斗side
「…ごめんな」
俺は何の為に謝ってんだろう…
そう思いながらも莉佳を巻き込んでしまった事を悪く思った。
「花火大会のことはさ、もう…」
そう言いかけた時、
「ごめんね!」
「え?」
莉佳が急に謝ってきた。
「実はあの日、途中で具合悪くなって…よく覚えてないんだ」
「は!?何で言わなかったんだよ!?」
「…だって楽しかったんだもん。それに哀斗から連絡は来ないし、今日は全く話さないから何かあたししたのかなって思って…」
「…っ」
莉佳の目が何だか潤んでる気がした。
「もう具合は大丈夫なのか…?」
「うん…。何かごめんね」
「あ、いや、何もなかったんだ。俺が別の事で少しイライラしてて…。ごめんな」
莉佳は少し経ってから
「そらなら良かった。修たちにも説明しなきゃね」
そう笑って言った。
その笑顔は俺の胸を痛めた…
俺は莉佳に嘘をついたんだ…
たまに更新します🙌 ※ペア画の受付は現在しておりません 恋愛小説書いています。 まだまだ下手ですが、読んでいただけたら光栄です。 あの...