あの頃のまま。44
莉佳side
「…ったく、そんな事で雰囲気壊すなっての!」
修の怒りの声にあたしと哀斗は、ごめんと言った。
「でも良かったよ!二人が喧嘩してなくて!」
せりが嬉しそうにあたしに言ってくる。
「…じゃ、パーティーやり直すか!お詫びに二人とも盛り上げろよ?」
修は少し微笑んだように手招きする。
「あ、ごめん。その前にお手洗い借りていい?」
「いいぜ。そこの角曲がって右な?」
うん、すぐ戻ってくるから、あたしはそれだけ告げてお手洗いに向かう。
パタン
ドアを閉めた瞬間に目が潤んだ。
何がこんなに悲しいんだろう…
『別に何もなかったんだ』
数十分前に哀斗に言われた言葉。
何も無かった…?
あれは何も無かったって言えるの?
あたしはあったよ?
胸のドキドキが止まらなかったんだよ?
でも、哀斗は違うみたい…
今から修のお祝いなのに笑えないよ…
たまに更新します🙌 ※ペア画の受付は現在しておりません 恋愛小説書いています。 まだまだ下手ですが、読んでいただけたら光栄です。 あの...