沖神
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そう、ワタシたちは6年前のあのホームで夢見ていた。一年後に東京で再会することを。二人の時間がまた始まることを。あのレールが途中で途切れて、すべては夢のまま終わってしまうなんて知らずに。
渋谷、原宿、表参道ヒルズ。お昼はおしゃれにスタバのコーヒーを飲んだ。
沖「あれ、チャイナさんコーヒーなんて飲めるんですかィ?大人ー」
神「おいバカにすんじゃねーヨ!!ワタシはもう立派な大人アル!!」
沖「いや、本当はオレンジジュース飲みてーんだろ?」
神「どんだけ子供扱いするアルか!?まぁ、オレンジジュースは大好きだけど…」
そんなワタシを見つめて、沖田はビックリするほど優しい声で言った。
沖「思い出、作ろうぜィ。今の。最後の。…オレらの」
…そんなの最初からわかってたアル。今頃言わなくたって、そんなこと最初からわかっていたのに。ワタシは空を見上げるふりをして、こっそりと鼻をすすった。