沖神
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泣かない。今のワタシは大学1年生、夢が叶って幸せでたまらない女の子アル。トッシーを傷つけてまで、この幻のひとときを選んだんだから。
神「トッシーからまた子づてに聞いたネ。沖田の事情。ワタシお前のこと尊敬するヨ」
沖田の選択は間違いじゃないし、何も悪くない。だから沖田はもう、沖田を許してあげてヨ。そう伝えたかったけど、その前に沖田が不思議そうに首を傾げて見せた。
沖「あ?おめー何の話してんでィ」
神「え?…あ」
そうか、今日のワタシがそんなことを言うはずがない。沖田には事情なんかないし、ワタシたちは何一つ失っていない。あの日のレールの先にいるんだから。
沖「チャイナさーん、髪型は変じゃなくなったけど、頭の中が変ですぜー?」
神「変じゃないネ!!てか髪型だって変じゃなかったアル!!」
今は普通に下ろしている髪をなびかせ、ワタシは店を出た。あの頃のままのくだらない会話をかわしながら。