偶然 │ 轟焦凍
「なぁ。」
「…え」
いきなり声をかけられて驚いて隣を見上げると
そこには不思議そうな顔をして私を見つめる男の子が立っていた
「信号、待ってたんじゃねーの?」
くいッと彼が指さす先にはさっきまで赤だった筈の信号が青になっていて、一緒に信号を待ってた人達はいつのまにか横断歩道を渡っていた。
「あっ…!えっと、渡ります!」
急いで横断歩道を渡ると彼も私を待ってくれていたのか隣で横断歩道を渡っていた。
─チラリ、と彼を見上げてみる。
赤と白の髪に綺麗なオッドアイの瞳、よく見たらあの有名な雄英高校の制服を着ていて、やっぱり本当にヒーローを目指す人は 人助けするんだ、なんて感心をしてしまった。
「あの、本当にありがとうございます! 助かりました…」
横断歩道を渡りきって彼にぺこりと頭を下げると
「あぁ。いや、別に」
なんていって、反対方向に足を向けて行ってしまった。
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