はじめまして、恋心 12 │爆豪勝己
「...に、にしても人少ないね!!」
この微妙な空気をどうにかしたくてわざと声のトーンを明るくして周りをキョロキョロと見渡す
人が少ないのは本当で高校の図書館にしてはかなりの敷地面積をほこるここの図書館は毎日沢山の雄英生徒が利用するのだがどうも今日は全体的に利用者が少ないらしい
その証拠に今私たちが座っている席の周りには誰もいない
「......」
そんな私の気を遣った問いかけも残念ながら爆豪には通用しないらしく片肘をついて無言でチラリと周囲を見るだけで終わった
「ね、ねぇばくごー」
「あ?」
「な、なんで隣に座ってるの?」
「......... は?」
先程までの声のトーンよりも一回り低くドスの効いた声色で返され思わずビクッ!と肩が動く
なんだ、文句があるのかと言わんばかりの顔でこちらを見つめる彼に内心ヒィッ!と叫びながら言葉を返す
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