【3】
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「本格的に冷えてきたね」
「あぁ」
本当に、変わらないなぁと思う。
よくしゃべる私と、口数が少ないみどりんとの会話はいつもこんな感じだった。
小中と腐れ縁が続いた私たちは、高校でもそうなることを少なからず期待していたのかもしれない。
適当な割に勉強が得意だった私は国立の高校に進学し、みどりんとは別の高校に入学。約9ヶ月振りの再会だった。
「みどりんもくりぼっちでしょ?」
「…それが何なのだよ」
「まずおは朝占い過信するのやめなよ。モテるって変じゃなきゃ」
見上げながら接近すると、みどりんは顔を逸らした。
「別に…」
「……あーーやっぱりみどりんと同じ高校だったら良かったなぁ」
結局卒業式まで告れなかった私だけど、今なら云える?なんてくだらないことを考えてる間に、冷えた掌に熱が広がった。