過去編1です!
投稿日:
86
0
0
1
私は気付いたら草原に寝転んでいた。
少し重たい体を無理やり起こすと、そこは森のようだった。
光る草むらには、触れれば壊れそうな花々が咲き、柔らかい空気が頬を撫でる。
「ねぇ、君は、どこからきたんだい?」
私に話しかけて来たのは、青い目をした男の子。
「私…?私は何処から来たの…?」
「もう、おかしな子だね…」
男の子は、私の頭を撫でる。
「服を見てごらん。」
言われた通りに下を見ると、私のスカートは血にまみれていた。
「うわぁ!」
「驚かないで。大丈夫。」
男の子が私のスカートに手を置くと、あっという間に生々しい血痕は消えた。
「すごい…どうやったの!?」
「これは魔法。僕と君だけの秘密だよ…?」
「へ…?うん、わかった」
私はこの世に魔法などあるはずがないと思っていたから、本当にびっくりした。
「君、なんでこんなに血まみれなのか、覚えていない?」