Ep.6
「おい……おいクソ川」
肩に少し強めで拳が入り後ろから呼び止められる
振り返らなくてもそれが誰だかわかる
「いったいなぁー、岩ちゃん。何も呼び止める度殴らなくったっていいじゃん」
ヘラヘラと顔に笑みを浮かべて振り返った俺に反して岩ちゃんは眉を吊り上げて俺を見た
「なんかあったのか」
何が、とは言わないけれど言いたいことはわかってる
どう考えてもこの頃の俺の岩ちゃんへの態度はおかしかった
登下校、昼休み、部活中
『うざい、あっち行け』と言われても離れようとしなかった俺が今では話しかけようともしていない
今日だって部活が終わった後何も言わずに部室を出てきたところだった
「なんか、って?なにもないけど?」
そう言いながらも手を強く握り込む
本当のことなんて
言えるわけない
志望校無事合格しました! 皆様応援本当に有難うございます! フォロワー様、コメやいいねを下さる方々… いつもありがとうございます(つД...