第3話

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「そんで梨沙は名前も聞けなかったの？」

「…うん。」

隣の席の人にキレられ、名前も聞けなかった私は

叶に相談中。

「まぁでも、よかったね。」

「…なんで？」

「前、あの人と同クラだった人に聞いたんだけど、

結構モテてたらしいよ。」

「…あれが？てか、名前教えてよ。」

「いや、それは自分で聞きなさい。」

「えー…。」

モテてたとか正直どうでもいい。

「最終的に恋に発展したりして？」

「え、絶対ない。」

…恋なんてできない。

もうきっと誰も好きになんてなれない。

「…今年こそは諦めるって言ってたくせに。」

「…うるさい。」

あんな苦しい思いするなら恋なんてしたくない。

…本当は。

苦しい思いをしてまで忘れられないとか

女々しい。自分でも嫌になる。







でも、あなたを好きじゃない私なんて

私じゃない。