りぼめる
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「あたしにとってもまぁ悪くない話しだし……あんたに付き合うわ」
「サンキュー○○」
ニカリと笑ったディーノの顔が少し眩しく見えて○○は目を細めた。
幼馴染みを助けるためで、自分にも些か得はある。自分に損がないのなら断る必要ない。
満足そうに笑いながら書類を整理をしていくディーノにうまく乗せられたと思いはするがそれ以上言わないでおこうと○○は思い、そこら辺に置いた雑誌に目を落とした。
◇
ディーノの企てた作戦はすんなり成功し、ディーノの両親も○○の両親もおお喜びをした。
両親が喜ぶ姿を見て○○の良心がチクチクと痛んだが事実を言えば傷つくと思い胸の中にそっとしまった。
そんな心中がグラグラと揺らぐ中あった○○の初めてのヴァイオリンの演奏会は成功に終わった。
続く
名無しさん