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律の突然の告白に呆然としていた私だったけど、はっと意識を取り戻し、冷静に考えて尋ねてみる。
『えと、それは誰を?』
すると、律もはっとしたような表情になる。
「あ、わりぃ。言葉が足りなかったな。ええと…俺が好きなのは、朝香で…」
名前を口にしたとたん耳まで赤くなってしまって。
その答えに、そうだよなあ、と心の中で相槌をうちながら、慎重に言葉を紡ぐ。
『律は朝香のことが好きなんだね。それじゃあ私はお手伝いするよ』
「っ!ほ、本当か!ありがとう!夕佳!」
私の肩をがっしりと掴み前に後ろに揺らす律。とても嬉しそうだ。
私は今振り回されてとても、気持ち悪いのだけれど。
私は朝香に好きな人がいるのか知らない(というかあまり朝香のそのような話をしない)けれど、もし朝香が律のことを好きならふたりとも幸せになれるんだし、お手伝いできるなら頑張ろう。
受験が終わったので戻って参りました。 ふたたびよろしくお願いします。 アイコンはシオさんに描いていただきました!! ※腐&夢 女子...