沙夜編 15
「こんな所で何をしてるの?しかもこんな夜遅くに…」
青年は辺りを見回しつつ、そう言った
沙夜は青年を見つつ、続いて口を開いた
「…そういう貴方は、何をしに此処へ…?」
青年は一瞬口籠もり、少し慌てたような表情をし、顔を背けた
「…その……まぁ、ね?色々あったというか、無かったというか…その〜…散歩のつもりが迷っちゃったというか…」
そう言う青年の声は、段々か細くなっていく
青年の頬は、わずかに紅潮していた
沙夜は青年の額に手を置いた
「だからその……んっ!?な、何?」
「いえ、その…お熱かな、と…」
青年は苦笑しながら、優しくゆっくりと沙夜の手を退けた
「熱じゃないんだ、ごめんね。迷ってしまったと言うのが少し恥ずかしくて」
恥ずかしそうに頬をかいて笑う青年を見て、沙夜は安堵しクスリと笑った
「いいえ、大丈夫ですよ」
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