沙夜編 16
二人はその場から離れ、思うままに歩き出すことにした
「…ところで、君…名前は?」
「あ、えっと…沙夜といいます」
「沙夜…綺麗な名前だね。僕は灯璃(とうり)。よろしくね、沙夜ちゃん」
「あ、ありがとうございます…。えと、よろしくお願いします、灯璃さん」
灯璃はそっと沙夜に手を差し出した
沙夜はその手を取り、小さく握手を交わす
"灯璃さんの手、あったかいな…なんだか、すごく安心する…"
そんな事を思いながら、沙夜は灯璃の背を追った
「ねぇ、君はこんな所で何をしてたの?」
「えと…お散歩、というか…歩いていたら…迷子に…」
その言葉に、灯璃はあんぐりと目を見開いた
「え!?女の子一人で!?危ないよ、夜は危険がいっぱいなんだから…」
「…あ、あのぉ…。私、その……此処に住んでるんです、けど…」
灯璃は更に、驚きを隠せないといったような表情をした
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