図書館の君が。黒猫な君が。29
「それが何だって言うんだよ...。」
俺を見る研磨の目がいつになく真剣だ。
時折、何かを見透かされているような、そんな感覚と似ている。
「...彼女の事、気になってるんでしょ。」
「そりゃ告られたら誰だって...。」
「ちがくて。...恋愛感情的な意味で。」
心臓がどくんと大きく波打った。
「...だったら何だって言うんだよ。俺はまだ中学の時が忘れられないし、彼女が俺を好きだって理由もはっきりしねぇし──」
俺がそこまで言いかけた時、研磨が遮るように声を上げた。
「クロの言う中学の時の子と彼女は一緒だよ。」
は。と思考回路が停止した。
研磨の言う事がすぐには理解出来なくて唖然としていると頬をつねられた。
「しっかりしなよ。ちゃんと聞いたんだから。中学の時東京に遊びに来て学生証を拾ったって。」
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