少女の業 桜の精霊を追って.5
「…一先ず、これで安心ですね。ありがとうございました、雪斗」
「いいえ、とんでもない。それよりも、間に合って良かったです」
雪斗は呆然としている炉鋼とエリンの方を見ながら、優しげな笑みを浮かべた
「驚かせてしまい、すみません。エリンさん、炉鋼さん。改めまして、酒々井雪斗と申します。…先日は迷惑をかけてしまいましたね…本当にすみません。助けて頂きありがとうございました」
二人はこくりと頷くが、まだ驚きを隠せないまま雪斗を見ていた
雪斗は苦笑を浮かべながら、颯斗の前まで足を運ぶ
「…颯斗、貴方も。いつも心配をかけてしまって、すみませんね。今回は、特に…」
そう言って昔の様に自分の頭を撫でて来る彼の顔を、颯斗は見れないままでいた
その様子から、雪斗は颯斗が自分の話を聞いたのだろうと察する
「…沙羅から、聞いたのですね。私の…いいえ、雪夜の話を」
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