no title
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出会いが突然ならば、別れも突然くるものなのだと。
そう、俺に教えてくれたのはどこの誰だったか。
エルヴィンが長を務める出版社「進撃社」。
その仕事柄、有名な著者らが主催するパーティーに呼ばれる事もしばしばある。
芸能人、他社のお偉い方がワイングラス片手にお世辞を並べるなか、俺はどうしようもなく持て余していた。
お世辞がぽんぽん出せるほど上手な口は持ち合わせていないし、笑顔だって固い。
そんな俺がパーティーなんかに出席するなんておかしな話ではあるが、役職的な意味で仕方のないことだった。
主催者と挨拶程度の言葉を交わし、テーブルに並んでいたシャンパンを手にしてから外の風に当たる。
会場からの景色は、それはそれは煌びやかな世界を演出していた。
ふう、と一息つこうとした、その時。
「貴方も、休憩ですか?」