あの頃のまま。21
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「大丈夫かー、哀斗」
隣の修の言葉に俺は我に返る。
昨日の緊張は変わりなく、俺の心臓の音は止まない。
時計を見ると、試合が始まるまで、あと25分弱だった。
「おーい。哀斗ーっ」
返事をしない俺の目の前に修の手がひらひらと見える。
「あ、悪ぃ!」
「ぼーっとしてんと危ないぞ?」
修は俺のことを心配してるみたいだ。
莉佳のこと、どんだけ考えてんだよ!
俺は自分に言い聞かせる。
「だな。でも、大丈夫だ」
「ならいいけ…」
修が言いかけたとき
「哀斗ー」
俺を呼ぶ声がした。
俺が好きなソプラノの声が。
声の主は一瞬でまた俺を緊張させる。
みう
たまに更新します🙌 ※ペア画の受付は現在しておりません 恋愛小説書いています。 まだまだ下手ですが、読んでいただけたら光栄です。 あの...