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どっちから告白したんだろう。
どっちから別れを切り出したんだろう。
お互いのどこに惹かれあっていたんだろう。
たまに疑問が止まらなくて苦しくなる。
どっちの先輩も好きだから、もっと苦しくなる。
若松「わかったからそんな目で見んな! つか、何をどうしたら裏切ることになるのか知らねぇけど、斉條なら何があっても大丈夫だろ」
栗原「……どうしてそう言い切れるんですか?」
すると、若松先輩は少しだけ表情を暗くさせて考え込んだ。
聞いちゃいけなかったのかな。若松先輩のそんな表情を見たいわけじゃないから、不安になる。
若松「斉條は、人の気持ちを考えねぇからな」
風が吹いた。
栗原(あ)
その瞬間、若松先輩と斉條先輩が遠くなった気がした。
栗原「へくちっ」
若松「栗原、行くぞ。風邪引くだろ」
若松先輩は笑って、いつもの自転車を押した。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*. 代表作(合計604作) *黒子のバスケ 《モノクロ*カラフル -second season-》 ...