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《「居場所がない」と鳴き出すくらいなら
向かい風ものともせず飛び立て
例え翼が傷ついても誰かが僕を待ってる
巣を飛び立ったばかりの小鳥
この声で歌を歌い続ける――》
泣くわけにはいかないと、私は歯を食いしばり
黒崎「見つけた!!」
我に返って、顔を上げた。
橙乃「どこ?!」
唯が声を上げ、私は携帯電話を掴む。
藍沢「ッ、ちぃ! 奏歌が見つけました! 至急観客の中に突入する準備を!」
私が声を張り上げると
紺野『大丈夫! いつでも行けるよ!』
ちぃの頼もしい声が聞こえた。
藍沢「くれぐれも接触は避けるように! 後は必ず先輩に任せてくださいね?!」
紺野『うんっ。みんな、信じて待っててね』
ちぃは強い。
私は、それを思い知らされている。だから信じて待っていられた。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*. 代表作(合計604作) *黒子のバスケ 《モノクロ*カラフル -second season-》 ...