38
黒崎「…………」
刹那、奏歌ががくんっと頭を下げ――そのまま床に頭から倒れた。
橙乃「奏歌?!」
藍沢「奏歌!」
すぐさま寄り添った唯に遅れて、私は奏歌の顔色を覗く。
橙乃「きゅ、救急車……! 救急車!」
唯は通話が切れたばかりの携帯をわしづかみ、その番号を押し――私は戦慄した。
藍沢「っま、待ってください! この側に呼ぶのはまずいです! 最悪、琴梨のライブが中止になってしまいます!」
橙乃「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
藍沢「わかっています! ですが、中止にしたら今までやってきたことが全部水の泡になってしまいます! このライブをする為だけに、たくさんの人が関わってくれているのに……!」
橙乃「ッ!」
私は、それを知ってしまっているのだ。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*. 代表作(合計604作) *黒子のバスケ 《モノクロ*カラフル -second season-》 ...