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私は、明日が欲しかった。
みんなと歩む、明日が欲しかった。
愛先輩に信じてもらえなくても、夢先輩に怒鳴られても、千恵に責められても、真紀奈に謝罪されても、私は女バスのみんなと歩む明日が欲しかった。
そこは、卒業してしまった茅野先輩が、私たちを愛してくれた場所だから。
だから、明日を生きて未来へ繋げたかった。
藍沢「敦、私、また失くしてしまうんじゃないかって……! すべて零れ落ちてしまうんじゃないかって、怖かったんです!」
昔失ったのは、中学一年生の秋。
今は、高校二年生の秋。
秋は、すべてを枯らして奪ってしまう。
そんな季節だと思わずにはいられない。
紫原「俺はどこにもいかないし。女バスがどうなろうと、俺は凛ちんの側にいるから」
でも、秋は――貴方が側にいてくれる。
藍沢「ありがとう、ございます……」
そんな季節を、私はめいいっぱい愛した。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*. 代表作(合計604作) *黒子のバスケ 《モノクロ*カラフル -second season-》 ...