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羽季「絵里ー!」
蛍原「重い」
肩にのしかかる茎津を手で払う。一瞬だけ「絵里ー」が昔の愛称の「エリー」に聞こえて、私は胸を掻いた。
羽季「あはっ。絵里よりは軽いけどねー?」
蛍原「喧嘩を売ってるのか」
羽季「売ってないけどいつでも買うよ? おいくら?」
何を言っているのかサッパリわからない。
羽季「うわっ、絵里って堅物なの? ジョークだよジョーク!」
蛍原「ジョーク? ふん、つまらないジョークだな」
お母さんはアメリカ人だけど、ジョークなんてめったに言わないぞ。だから耐性がなかっただけで決して堅物なんかではない。
凪沙「1年、邪魔なのだ」
振り返ると凪沙先輩が戻ってきていた。凪沙先輩の足はまっさきに沖田咲埜(おきたさくや)監督に向かい、私の部活初日が始まった。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*. 代表作(合計604作) *黒子のバスケ 《モノクロ*カラフル -second season-》 ...