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蛍原(あ。高尾先輩が背中叩いた)
緑間先輩は「いちいち叩くな」と言うけれど、完全に嫌そうではなくて。
蛍原(……ああいうのを"相棒"って言うんだなぁ)
少しだけ、いやかなり羨ましかった。
私の相棒はずっと律で固定されていた。世界大会の時は誰とも相棒関係にはならなかった。ここでも、誰かと相棒になるつもりはない。
長門『ヒルダぁ〜、走りづらい』
ヒルダにピッタリとくっつかれた長門先輩は、他の誰よりも汗を流してランニングを続けていた。
蛍原(あれは…………"相棒"? なわけないよね)
視線を再び男バスに向ける。
人一倍声を出す人がいるなぁと思ったら、宮地先輩だった。
蛍原「…………」
まるで昔の咲穂を見ているみたいで、
ほんの少し前の自分を見ているみたいでもあった。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*. 代表作(合計604作) *黒子のバスケ 《モノクロ*カラフル -second season-》 ...