22
茶野「……真ちゃん、ありがと」
瞳を閉じて、揺り籠に揺られる赤ん坊のように眠りにつく。
せめて夢の中だけは幸せでありたい。
そう願ったって痛ましい罰は当たらないはずだ。
緑間『……礼を言われるようなことは何もしていないのだよ』
遠くから真ちゃんの声が聞こえる。
そして何故か、少しだけ震えている。
緑間『昔も、今も、俺は何もしていないし何もできない。何もしてもらっていないのはお前が一番よくわかっているはずなのだよ』
そんなことないよ。
夢の中の真ちゃんは、臆病だなぁ。
私は真ちゃんの弱い部分を笑い飛ばして、笑い飛ばせていないことに気がついた。
笑っているのに、真ちゃんの吐露は止まらない。
それどころかとめどなく溢れてくる。
感情が流れてくる、と言った方が正しいだろうか。
私はそれでも歪な笑みを浮かべ、多分、何よりも残酷な罰を受けた。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*. 代表作(合計604作) *黒子のバスケ 《モノクロ*カラフル -second season-》 ...